結婚祝いを選ぶとき、気をつけたいのが「うっかりマナー違反」です。おしゃれで高価なものでも、縁起が悪いとされる品や、相手の立場によって不快感を与える贈り物があります。
ここでは結婚祝いに「贈らない方がよい」とされるNGギフトの具体例と、その理由、また迷ったときの代替案までをまとめてみました。
なぜ「NGギフト」があるのか?
結婚祝いは人生の門出を祝う大切な贈り物ですが、背景には古くからの風習・縁起・文化的な意味合いがあります。
- 縁起の悪い言葉やモチーフは避ける
- 「割れる」「切る」など結婚生活の「別れ」を連想させる表現はNG
- 宗教や家柄によって受け取り方が異なるケースもある
こうした背景を知らずに贈ってしまうと、「失礼な人」「配慮が足りない人」と受け取られてしまうこともあります。特に相手の親族や年配者が関わる場面では要注意です。
NGギフト①:刃物類(包丁・ハサミなど)
理由
「縁を切る」という意味合いから、結婚祝いには不適切とされています。
よくある誤解
「料理好きな新婦へのプレゼントに包丁を…」という発想はありがちですが、結婚祝いとしては避けるのが無難です。
代替案
- 上質なキッチン家電(ミキサー、トースターなど)
- レシピ本と調味料のセット
- ギフト券(本人が選べる形式)
NGギフト②:割れ物(陶器・ガラス製品など)
理由
「壊れやすい」=「結婚生活が壊れる」と連想されるため。
注意点
近年はペアグラスや高級食器など、あえて割れ物を贈るケースもありますが、年配の方がいる場合や、格式を重んじる家庭では避けた方が無難です。
代替案
- 木製や漆器のペアアイテム
- フォトフレーム(樹脂製やアクリル製)
- カタログギフト
NGギフト③:日本茶・緑茶
理由
日本茶は仏事(法事や香典返し)に使われることが多く、「弔い」のイメージが強いとされます。
特に避けたいケース
- 結婚式当日に持参する場合
- ご両家の親族に渡す場合
代替案
- コーヒーや紅茶のギフトセット
- フレーバーティー(ハーブティーなど)
- おしゃれなボトル飲料ギフト
NGギフト④:ハンカチ
理由
日本語で「手巾(てぎれ)」=「手切れ」を連想するため、別れを連想させる品として不吉とされます。
注意点
カジュアルな贈り物ならOKという場合もありますが、あえて避ける方が安心です。
代替案
- タオルセット(「拭う」はむしろポジティブな意味に)
- ガーゼケットやブランケット
- 名入れタオル(人気)
NGギフト⑤:現金・商品券(関係性による)
理由
目上の方や目下の方に渡す場合、「金額で済ませる」印象を与える可能性あり。
注意点
- 親族同士なら現金は一般的
- 会社関係や友人間での「連名」で商品券は、やや味気ないと感じられることも
代替案
- 体験型ギフト(旅行、ディナー招待券)
- 名入れ記念品
- お祝いの気持ちが伝わるオリジナルギフト+お手紙
NGギフト⑥:靴下・履き物系
理由
「踏みつける」「下に置くもの」など、敬意を欠くという意味で避けられる傾向があります。
特に避けたい例
- スリッパ
- 靴、靴下
- 下着(インナー)
代替案
- バスグッズセット(入浴剤やボディソープなど)
- 部屋着・パジャマ(上質な素材ならOK)
NGギフト⑦:縁起が悪い数字のセット(4個・9個など)
理由
「4=死」「9=苦」を連想させるため、品数にも気を配る必要があります。
注意点
食器セットや詰め合わせギフトなど、何個入りかをチェックせずに贈ると意図せずNGになる可能性があります。
対応策
- 3・5・7の奇数(割り切れない=縁起がよい)
- ペア(2)は「夫婦」なのでOK
NGギフト⑧:中古品や自作のもの(注意が必要)
理由
たとえ気持ちがこもっていても、使い回し感や安っぽさが出ると失礼にあたることがあります。
例
- 使いかけの化粧品を詰めた詰め合わせ
- 手作りアクセサリー(趣味の域を出ないもの)
- メルカリ等で購入した再販品
対応策
- クオリティが高く「プロ仕上げ」のハンドメイドであればOK
- 「友達同士の間柄」など、カジュアルな場では喜ばれることも
NGギフトは地域や家によって異なる?
たとえば以下のような地域差・価値観の違いがあります:
- 関西地方では割れ物へのこだわりがやや薄いこともあります
- キリスト教式の家庭では縁起よりも実用性が重視される傾向あり
- 親族が職人や茶道関係者の場合、日本茶が喜ばれることも
→ つまり、「絶対にダメ」ではなく、相手の背景や価値観を想像して選ぶのが本質です。
迷ったら「無難+心がこもったもの」を
贈り物は「気持ちが大事」とよく言いますが、TPOに合わない品を選んでしまうと、かえって気まずくなることもあるのが難しいところです。
特に結婚祝いは、本人たちだけでなく親族や関係者の目に触れる機会が多いため、慎重に選ぶことが肝心です。
迷ったときの基本ルール:
- 縁起や意味をチェック
- 数や形状にも注意
- 無難なギフト+心のこもったメッセージを添える
この3つを守るように意識すると、「常識があり、思いやりのある人」という印象を自然に残せるはずです。